wriver: 切幡寺 (徳島県阿波市市場町)

珍しくプライベートで県外に出ました。行き先は、四国八十八箇所霊場の第十番札所である切幡寺（きりはたじ）です。目当ては、大塔です。ココによると、建立は、桃山時代と四国内では断トツに古く、重要文化財となっています。そもそもは、「豊臣秀頼が大阪・住吉大社神宮寺に建立した」もので、「明治初頭、住吉大社神宮寺が神仏分離令により廃寺となった為、二基のうち西塔を切幡寺の住職が買い受け、解体移築した」ものらしいです。

このページによると、香川県では、神仏分離令により、讃岐金毘羅大権現多宝塔、讃岐石清尾八幡宮多宝塔などが失われているようです。それを救った当時の切幡寺の住職はすばらしいと思います。ところで、もう一つの東塔はどこへ行ったのでしょう。

切幡寺の大塔は、本堂よりさらに上に登ったところにあります。私が行った日は、本堂までは絶え間なく人が来ていましたが、大塔まで来る人はあまりいませんでした。

実際に見た感想としては、装飾がなく、地味で質実剛健な感じでした。移築されたことを知って見たせいか、周りの風景と溶け込んでないというか、変な感じです。大塔の後ろが、山の斜面になっているのですが、大塔の周りにもっと空間が欲しいところです。

その他の情報として、

　1998年10月から、約3年3ヶ月をかけて大塔を修復したようです。(徳島新聞の記事より、鴻池組のサイトより、文化財建造物保存技術協会のサイトより、)

　大塔が、住吉神宮寺にあったときの写真が、こちらにあります。

　大塔内部には、桃山絵画の精華といわれる狩野山楽の描いた板絵「猊座文殊画（げいざもんじゅが）」があるようです。(四国新聞の記事より)

　「切幡寺」の正式名称は、「得度山灌頂院切幡寺」です。

　四国放送のページにも、大塔について詳しく書かれています。