2009年9月13日日曜日

白峯寺の摩尼輪塔と下乗石 (坂出市 青海町)

白峯寺の駐車場で、摩尼輪塔(まにりんとう)まで300mという案内を見つけたので、行ってみました。摩尼輪塔までは、白峯寺の横を抜けて、本来の遍路道を通ります。そのまま行くと、根来寺まで行けます。

下乗石は、「ここで、乗り物から降りなさい」という意味らしいですが、最近の遍路さんは、白峯寺の門の前まで車でやってきます。


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摩尼輪塔
摩尼輪塔までの軌跡。あまり急な坂ではないです。

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香川県指定建造物 石造笠塔婆
この笠塔婆は白峯参道高松道が白峯寺境内に達した地点に元応三年二月十八日、願主金剛仏子宗明(塔身在銘)によって建立されたもので、角礫質凝灰岩を用いている。
塔は基壇、基礎、塔身、蓋、宝珠と重ねられているが、塔身の正面下部に「下乗」の二字を彫付けているので、下乗石と呼ばれ、又塔身上部に金剛界大日如来の種子バンを刻んだ円盤(摩尼輪)を填込んでいるので摩尼輪塔とも呼ばれている。
摩尼輪とは仏道修行によって悟りを得た究極の位のことで、この塔はこれより白峯の聖地に入る究極地の意から建立されたもので、したがってここより内部は一切の乗物を禁ずるために「下乗」の二字が刻まれたのであろう。この形は全国にも珍しいものである。
もと南、西からの白峯参道にも同様のものが建設されていたが破損亡失していたので、高松藩は各々の地点に再建あるいは添碑を建て、その保存を図った。左側の下乗石はその中の一つで、天保七年三月建立された添碑で、碑の裏側にこの笠塔婆の由来を刻んでいる。

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摩尼輪塔と下乗石
摩尼輪塔(県指定有形文化財)は、苦しい仏道修行の中でも特に最終の位を表す「摩尼輪」(塔の円盤部分)にちなんでこのように呼ばれています。また、この塔は、下に「下乗」と書いてあり長い遍路道もやっと聖地に近づいたことを教えています。
下乗とは、ここからは聖地であるからどんな高貴な者でも乗り物からおりて、自分で歩いて参拝しなさいということです。
この摩尼輪塔は、1321年(元応三年二月十八日、鎌倉時代末期)密教の僧、金剛仏子宗明によって建てられた全国でも珍しい塔です。
一方左手にある下乗石の裏には、1836年(天保七年丙申春三月、江戸時代末)高松藩が古い摩尼輪塔を小屋でおおって保存し新しくこの碑を建てたことが刻まれています。

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摩尼輪塔(下乗石も兼ねる)

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江戸時代に建てられた下乗石

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よく分からない塔

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根来寺方面からだと、手前に石が露出しています。昔は、こんな道を通っていたのかと感心してしまう。

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